NEDO地熱発電技術研究開発事業(H25~H27の3年間)終了

NEDO地熱発電技術研究開発事業(平成25年度~平成27年度)の3年間を終了。
「実施計画書」に記載した下記7項目を行いました。

◎平成25年度:第一回外部専門家招聘評価委員会(以下評価委員会)を鳴子温泉において開催。温水発電システムの実証実験を行い、熱交換器の開発を開始した。蒸気発電システムの1次試作機を設計・製作・動作確認を行った。
◎平成26年度:さがみはら産業創造センターにて、平成26年7月に開催した第二回評価委員会にて、1次試作機の蒸気発電システムでボイラの蒸気で発電できることを示した。1次試作機の実験結果を考慮し、蒸気発電の2次試作機を設計・製作した。平成27年1月に小浜温泉にて第三回評価委員会を開催。蒸気発電の2次試作機と気水分離器の1次試作機の組み合わせで、温泉蒸気による実証実験を行い、温泉蒸気で発電できることを示した。
◎平成27年度:主研指示によるスケール抑制採熱手法と発電量最大化技術開発を小浜温泉で行った。平成27年7月に小浜温泉にて第四回評価委員会を開催。温泉の採熱方法の違いによる熱交換器へのスケールの付着状況を示した。平成27年12月に温水発電システムと蒸気発電システム、並びに気水分離器の2次試作機を持ちこみ、ハイブリッド発電システムの実証実験を開始した。平成28年1月に小浜温泉で開催した第五回評価委員会にて、ハイブリッド発電システムで発電できることを示した。

◎実施計画での実施7項目

①実用的温水発電システムの開発=スケール対策を施した熱交換器の開発
鳴子温泉で温水発電システムの実証実験を行った。熱交換機の設計開始
鳴子温泉、並びに小浜温泉のそれぞれで、スケールの分析を行った。
②スクロール型蒸気膨張機と実用的蒸気発電システムの開発(Phase-1)
1次試作となる蒸気発電システム、気水分離器、並びに復水器をそれぞれ製作した。
③スクロール型蒸気膨張機と実用的蒸気発電システムの開発(Phase-2)
2次試作となる蒸気発電システム、気水分離器、並びに復水器をそれぞれ製作した。
④温水・蒸気併用ハイブリッド型発電システムの開発
2次試作となる蒸気発電システム、気水分離器、並びに復水器、及び温水発電システムを用い小浜温泉にて、ハイブリッド発電システムの実証実験を行った。
⑤研究開発進捗報告委員会の設置
アドバンス理工㈱が主催で研究開発進捗報告委員会を行った。
㈱馬渕工業所主催で外部専門家招聘評価委員会を行った。
⑥事業性・市場性の確保と向上
初期導入コスト、維持管理コスト、発電収益を変数として、FITを前提とした内部収益率からみた事業性を評価した。それをベースに市場性に関する方向性の検討を行った。
⑦スケール抑制採熱手法と発電量最大化技術開発
主研指示により、源泉輸送方法及び採熱方法によりスケール付着の仕方が変わるかどうかの実験とハイブリッド発電システムによる実証実験を小浜温泉で行った。

製品概要は、「バイナリー発電「ECOR-3」のページを参照ください。