馬渕工業所/低温廃水でも安定発電
実証実験機では廃棄物用焼却炉の冷却熱で安定した発電を確認
工場や焼却炉、温泉など熱量が小さい施設の廃熱でも発電可能なシステムを開発する馬渕工業所(仙台市太白区、小野寿光社長)。
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業「脱炭素社会実現に向けた省エネルギー技術の研究開発・社会実装促進プログラム」で宮城県産業技術総合センター、東京大学、京都大学、イーグル工業らとの産学官連携で2025年度中の商用化を目指す。
有機ランキンサイクル(ORC)発電システムにより、約80度Cの廃温水を使い4・5キロワット程度で安定して発電することに成功。
NEDOによるとこれは国内最高水準の発電効率を誇る。「カーボンニュートラル実現が求められる時代、廃熱を捨てることすら難しくなる」(小野社長)と先を見越す。
さらに蓄電池を連携させることで商用電源と系統連系なしでも運転できるよう、世界初の自立運転型として開発。大規模停電をもたらす大災害時も稼働でき、普及をさらに後押しすると見ている。
「BizNova」に掲載済み
https://biznova.nikkan.co.jp/article/feature/tohoku2408_2